1級土木施工管理技士 第一次検定対策
「ダム・トンネル」を徹底攻略!
「ダム・トンネル」を徹底攻略!
RCD・NATM・支保工のすべて
ダム・トンネルは専門土木で各1〜2問ずつの定番分野。ダムは「転流工→基礎処理→RCD」の流れ、トンネルは「NATMの支保3点セット」を押さえれば得点できます。
1ダムの施工 ― 転流工と基礎処理(グラウチング)
- 転流工(てんりゅうこう)
- ダム本体を乾いた状態で施工するため、河川の流れを仮排水路(トンネル等)へ切り替える工事。日本では仮排水トンネル方式が多い。
- グラウチング
- 基礎岩盤の割れ目にセメントミルクを注入して改良する工事。コンソリデーショングラウチング=基礎全体の弱部の補強・遮水性改良、カーテングラウチング=堤体上流側に遮水のカーテンをつくる。
- 基礎掘削はベンチカット工法が一般的。仕上げ面近く(粗掘削の後)は発破を控えて岩盤を傷めないように施工する。
- 基礎面の湧水・浮石・粘土は清掃(岩盤清掃)してからコンクリートを打つ。
「カーテングラウチングは基礎全体の弱部補強が目的」→ ✕(遮水カーテン。全体補強はコンソリデーション)。グラウチング2種の目的の入れ替えが定番。
2RCD工法 ― 面状工法の代表
図1 RCD工法 ― 超硬練り+ブルドーザ敷均し+振動ローラ転圧
- RCD工法は重力式コンクリートダムの合理化施工法。単位水量の少ない超硬練りコンクリートを、ブルドーザで薄層に敷き均し、振動ローラで締め固める「面状工法」。
- 大量急速施工が可能で、水和熱が小さく温度ひび割れに有利。
- リフト間の水平打継面はグリーンカット(レイタンス除去)を行い、モルタルを敷いてから次リフトを打つ。
「RCD=ブルドーザ+振動ローラ」。「内部振動機で締め固める」ときたら✕(それは従来の柱状工法)。
3山岳トンネル(NATM) ― 支保の3点セット
図2 NATMの支保 ― 吹付けコンクリート・ロックボルト・鋼製支保工+覆工
- NATM(ナトム)
- 地山自身が持つ支える力を活かすトンネル工法。掘削後すみやかに支保工を施し、計測(A計測・B計測)で地山の挙動を確認しながら掘り進める。
- 支保の3点セット
- 吹付けコンクリート(地山の凹凸を埋めて平滑に・早期に地山を保持)、ロックボルト(地山を締め付けて一体化)、鋼製支保工(吹付けと併用し早期に支保効果)。
- 覆工(ふっこう)
- 支保の内側に打つ仕上げのコンクリート。地山が安定した後に、防水シートを挟んで打設する。
「吹付けコンクリートは地山の凹凸を残すように吹き付ける」→ ✕(凹凸を埋めて平滑に)。「ロックボルトは崩れた土砂を受け止める柵」→ ✕(地山内部に定着させ締め付ける)。
4掘削方式と施工の安全
図3 掘削方式 ― 全断面・ベンチカット・導坑先進
- 全断面工法: 小断面・安定地山向き。ベンチカット工法: 上半・下半に分けて掘る最も一般的な方式。導坑先進工法: 地山不良時に小断面の導坑で先行確認。
- 発破後は浮石(こそく)処理とずり出しを行い、切羽付近への立入りを制限(肌落ち災害防止)。
- 坑内では換気・照明・粉じん対策を実施。可燃性ガスの恐れがある場合は測定と火気管理。
5頻出ひっかけ総まとめ+一問一答
| ひっかけ文(すべて✕) | 正しい知識 |
|---|---|
| カーテングラウチングは基礎全体の補強 | 遮水カーテン(補強はコンソリデーション) |
| RCDは内部振動機で締め固める | 振動ローラ(面状工法) |
| RCDは単位水量の多い軟らかい配合 | 超硬練り(水少) |
| 吹付けは凹凸を残して付着をよくする | 凹凸を埋めて平滑に |
| 覆工は掘削直後ただちに打設する | 地山安定後に打設 |
章末チェック ― 一問一答8問(○×)
- 転流工は、ダム本体工事を乾燥状態で行うため河流を切り替える工事である。
答: ○ - カーテングラウチングは、堤体上流側に遮水性のカーテンを形成する。
答: ○ - RCD工法では、超硬練りコンクリートをブルドーザで敷き均し振動ローラで締め固める。
答: ○ - RCDのリフト打継面は、グリーンカットを行わずそのまま打ち継ぐ。
答: ✕ ― グリーンカットでレイタンス除去。 - NATMは、地山自身の保持力を活用する工法である。
答: ○ - 吹付けコンクリートは、地山の凹凸を埋めるように施工する。
答: ○ - ロックボルトは、地山を締め付けて一体化させる支保部材である。
答: ○ - ベンチカット工法は、断面を上半・下半に分けて掘削する方式である。
答: ○
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