1級土木施工管理技士 第一次検定対策
「海岸・港湾」を徹底攻略!
「海岸・港湾」を徹底攻略!
堤防型式・ケーソン・浚渫のすべて
海岸・港湾は専門土木で各1〜2問ずつ。「堤防3型式」「離岸堤と突堤の向き」「ケーソン据付の手順」の3つを図で覚えるのが最短ルートです。
1海岸堤防の型式と消波工
図1 海岸堤防の概略 ― 波返工・天端/表法/裏法被覆工・根固工・基礎工・止水工
- 傾斜型: 比較的軟弱な地盤にも適し、波の反射が少ない。用地は広く必要。
- 直立型: 堅固な地盤向き。用地が狭くて済むが反射波が大きい。
- 混成型: 両者の中間で、水深の深い場所に適する。
- 消波工: 異形ブロック(テトラポッド等)を堤防前面に積み、波の力を弱める。乱積みは施工しやすく、据えつけ後にかみ合いがよくなる。層積みは整然と据えるが手間がかかる。
- 堤防の表法被覆工は波に対する強度、裏法被覆工は越波した水への備え。根固工は基礎前面の洗掘防止(河川護岸と同じ発想)。
2離岸堤と突堤 ― 「向き」で覚える
図2 離岸堤は汀線と「平行」、突堤は「直角」
- 離岸堤: 汀線(海と陸の境)から離して平行に設置。波を弱めて背後に砂をため(トンボロ)、侵食を防ぐ。
- 突堤: 汀線から直角方向に突き出して設置し、沿岸方向に移動する漂砂を制御する。複数を群として配置することが多い。
- 侵食対策の施工順序: 侵食が進む下手(しもて)側から着手するのが原則(上手から造ると下手の侵食が進むため)。
「離岸堤は汀線に直角に設置する」→ ✕(平行)。「突堤は汀線に平行に設置する」→ ✕(直角)。向きの入れ替えだけで毎年1問つくれる鉄板ネタ。
3ケーソン式防波堤の施工
図3 ケーソンの手順 ― 均し→曳航・据付→均等注水→即中詰め→蓋
- ケーソンは鉄筋コンクリート製の大きな箱。製作ヤードで造り、海に浮かべて曳航する。
- 基礎捨石は投入後に均し(本均し)を行い、据付け面を平らに。
- 据付けは波の静穏な時期を選び、注水は各隔室へ均等に(左右対称に・一気に沈めない)行う。
- 据え付けたらただちに中詰め材を投入して安定させ、蓋コンクリート・上部工へ進む。
「注水は一つの隔室から順に満たす」→ ✕(均等・対称に)。「中詰めは全ケーソン据付け後にまとめて」→ ✕(据付け後ただちに)。
4浚渫(しゅんせつ)
- 浚渫
- 航路や泊地の海底の土砂を掘って水深を確保する工事。
- ポンプ浚渫船/グラブ浚渫船
- ポンプ船=大量の軟泥を連続処理(広い区域向き)、グラブ船=つかんで掘る。狭い場所・構造物近く・硬めの土もOK。
- 浚渫では計画水深を確実に確保するため余掘りを見込む。
- グラブ浚渫の出来形確認測量は、音響測深機等により行う。
5頻出ひっかけ総まとめ+一問一答
| ひっかけ文(すべて✕) | 正しい知識 |
|---|---|
| 直立型堤防は軟弱地盤に適する | 堅固な地盤(軟弱は傾斜型) |
| 離岸堤は汀線に直角に設置 | 平行(直角は突堤) |
| ケーソンの注水は片側から順に行う | 均等・左右対称に |
| 中詰めは後日まとめて投入 | 据付け後ただちに |
| グラブ船は広域の軟泥の大量処理向き | それはポンプ船(グラブは狭所・硬土) |
章末チェック ― 一問一答8問(○×)
- 傾斜型堤防は、比較的軟弱な地盤にも適用できる。
答: ○ - 混成型堤防は、水深の深い場所に適している。
答: ○ - 消波工の異形ブロックの乱積みは、据付け後にかみ合いがよくなる。
答: ○ - 離岸堤は、汀線にほぼ平行に、汀線から離して設置する。
答: ○ - 突堤は、沿岸方向の漂砂を制御するため汀線に平行に設ける。
答: ✕ ― 直角に突き出す。 - ケーソンの据付けは、波の静穏なときを選んで行う。
答: ○ - ケーソンへの注水は、各隔室に均等に行う。
答: ○ - ポンプ浚渫船は、狭い場所や構造物際の浚渫に最も適する。
答: ✕ ― 狭所はグラブ船。
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