【1級土木施工管理技士】河川・砂防を徹底攻略|堤防・護岸・砂防えん堤のすべて

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1級土木施工管理技士 第一次検定対策

「河川・砂防」を徹底攻略!
堤防・護岸・砂防えん堤のすべて

最終更新: 2026.07.08 | 分野: 専門土木

河川・砂防は専門土木で毎年3問前後。出題は「堤防の施工」「護岸の構造(3点セット)」「砂防えん堤の構造と施工順序」にほぼ集中しています。図の名称と数字を押さえれば安定して取れる分野です。

1河川堤防の施工 ― 名称と築堤のルール

河川堤防の断面名称
図1 堤防の断面 ― 川側が「表」、住宅側が「裏」
表法面・裏法面(おもてのりめん・うらのりめん)
川の水が当たる側が「表」、守る側(住宅側)が「裏」。天端(てんば)は堤防の頂部。
腹付け・かさ上げ
既設堤防を太らせるのが腹付け(原則裏法面側に行う)、高くするのがかさ上げ。旧堤との接合面には段切りを設けてかみ合わせる。
  • 築堤材料は透水性が低く、せん断強度が大きく、圧縮性の小さい土が望ましい(盛土材料と同じ発想)。
  • 締固めは薄層(仕上り30cm程度以下)でまき出し、堤体全体を均等に締め固める。
  • 施工中の堤体には横断方向に排水勾配を設け、雨水を溜めない。
  • 樋門(ひもん)など構造物との接続部は小型機械で入念に締固め(ゆるみ・水みちが弱点)。
「腹付けは表法面側に行うのが原則」→ ✕(裏法面側)「旧堤との接合面は平滑に仕上げる」→ ✕(段切りでかみ合わせる)

2護岸 ― 「法覆工・基礎工・根固工」の3点セット

護岸の構造
図2 護岸の構造 ― 天端工・法覆工(背面に裏込め材)・基礎・根固工
部位役割要点
法覆工(のりおおいこう)法面を被覆し流水から守るコンクリートブロック張り・法枠など
基礎工法覆工を支える土台天端は洗掘を考慮し計画河床より深く(埋戻す)
根固工(ねがためこう)基礎前面の河床の洗掘を防止異形ブロック等。基礎工とは絶縁し(一体化させず)、変形に追随できる構造
  • 低水護岸の天端工・天端保護工は、洪水が越流した際の裏側からの侵食を防ぐ。
  • すり付け工は護岸の上下流端に設け、河岸との間の侵食を防ぐ。
「根固工は基礎工と一体構造とする」→ ✕(絶縁して変形に追随させる)「基礎工天端は計画河床と同じ高さ」→ ✕(洗掘を考慮して深く)

3砂防えん堤 ― 構造名称と施工順序

構造図(水通し・袖・水叩き・副えん堤の配置)は国土交通省の公開資料が分かりやすい → 「砂防堰堤の働き」(国土交通省・PDF)「砂防堰堤のはたらき」(北陸地方整備局 黒部河川事務所)。根入れは岩盤で1m以上・砂礫層で2m以上
水通し(みずとおし)
えん堤中央の越流部。流量を安全に流せる断面(台形)とする。
袖(そで)
えん堤の両端部。洪水が乗り越えないよう両岸に向かって上り勾配とし、堅固な地山に嵌入させる。
前庭保護工(水叩き・副えん堤)
本えん堤を越えた水が下流の河床を洗掘するのを防ぐ設備。水叩き(コンクリート床)と副えん堤で構成。
  • 基礎の根入れ: 岩盤で1m以上、砂礫地盤で2m以上
  • 施工順序: 本えん堤の基礎部 → 副えん堤 → 側壁・水叩き → 本えん堤の上部(下流の保護を先につくってから本体を仕上げる)。
  • 砂防えん堤は原則岩盤に施工するのが望ましい。渓流保全では床固工・帯工で河床の低下を防ぐ。
「本えん堤を完成させてから副えん堤をつくる」→ ✕(基礎→副えん堤・水叩き→本体上部の順)「袖は水平につくる」→ ✕(両岸へ上り勾配)。根入れ「岩盤2m・砂礫1m」の数字入れ替えにも注意(正: 岩1m・砂礫2m)。

4頻出ひっかけ総まとめ+一問一答

ひっかけ文(すべて✕)正しい知識
腹付けは表法面側に行う裏法面側が原則
旧堤接合面は平滑に仕上げる段切りでかみ合わせ
根固工は基礎工と一体化する絶縁し変形に追随
基礎工天端は計画河床と同高洗掘考慮でより深く
砂防えん堤の根入れは岩盤2m・砂礫1m岩盤1m・砂礫2m
本えん堤完成後に副えん堤を施工基礎→副えん堤・水叩き→本体上部

章末チェック ― 一問一答8問(○×)

  1. 堤防の締固めは、仕上り厚30cm程度以下の薄層で行う。
    答: ○
  2. 既設堤防への腹付けは、原則として裏法面側に行う。
    答: ○
  3. 築堤材料は、透水性の高い砂質土が最も望ましい。
    答: ― 透水性は低いものが望ましい。
  4. 護岸の根固工は、基礎工前面の河床の洗掘を防止する。
    答: ○
  5. 根固工は、基礎工と一体構造として強固に固定する。
    答: ― 絶縁して変形に追随。
  6. 砂防えん堤の袖は、両岸に向かって上り勾配とする。
    答: ○
  7. 砂防えん堤の基礎の根入れは、砂礫地盤で2m以上とする。
    答: ○ ― 岩盤は1m以上。
  8. 前庭保護工は、えん堤上流側の堆砂を安定させる設備である。
    答: 下流側の洗掘防止

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